Ang Yi Yong (F32)

室蘭工業大学 機械航空創造系学科 航空宇宙システム工学コース(2015~2020)
室蘭工業大学院 生産システム工学専攻 航空宇宙総合工学コース(2020~)

PBTで学んで役に立っていること

最も役に立ったことは日本語というツールを教えてくれたことです。私は大学で理工学系を専攻しており、学部一年から専門用語や専門知識の授業などをたくさん学び始めました。最初の頃は、やはり、日本語を理解することと同時に、その(文章の)中身も理解しなければならないことに苦労しました。
幸いなことに、PBTで20ヶ月間をかけて、ネーティブな日本語を先生から聞いたり、会話したりする経験を積むことができていました。自分が知っている限られた言葉の中でどう表現するか、またはわからないときはどう質問するか、ということが簡単にできるようになっていました。
短い20ヶ月間だけで高三までの全ての常識と知識を覚えることはできないので、積極的に質問していくことが重要だと感じました。
また、もう一つ大きく役に立ったことは数学、物理と化学の勉強です。
EJUの試験科目でもありますが、特に数学のシラバスはマレーシアの国立で学んでいることと差があるため、理工系の学生にとっては大変ですが、マスターしておいた方がいいと思います。

日本の学校に留学してよかったこと

私の夢の一つは技術を使って、人々の生活を豊かにすることです。それを実現するためには、技術力と他人の思いを理解する能力が大切です。日本は学術を重視している国であり、試験は厳しい反面、そのおかげで技術力が生まれるわけです。また、他人に傷つけないように、または迷惑をかけないようにするのも日本の独特な文化です。慎重に言葉を選んだり、行動したりできるようになったのは、日本に留学してから学べたことでもあります。

学校生活について

私は学部四年の時は人工衛星など宇宙機の構造工学を研究する研究室に所属し、最先端宇宙機に使われている構造工学技術を学びました。今は少し分野が変わり、高速走行軌道設備の研究を行なっております。簡単に説明すると、鉄道の上に拘束し、ロケットエンジンを電車(またはスレッド)のお尻に詰め込んだ高速に走らせる設備の研究です。そのほか、修論とは別,超小型人工衛星「ひろがり」の研究開発も携わっております。草創期の開発は参加できなかったのですが、超小型人工衛星の制作、開発などの貴重な経験を積むことができました。その衛星はやっと今年の2月末にISSへ打ち上げることになりました。今はその運用などの準備に励んでいます。

後輩へのメッセージ

日本語が苦手で不安な方は毎日朗読か日本語会話を練習することが非常に有効です!特に発音のイントネーションはコツコツするほかありません。朗読できる速さは聴き取れる速さになります。最後に、PBTでの成績が悪くても、夢を忘れず諦めずに進むことが大事です!
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